INTERVIEW

日独フットボール・アカデミーで学んだこと

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神奈川校U−14 18番
千葉龍乃介選手

サッカーは楽しまなければやっている意味がない!
レベルの高い相手との対戦こそ楽しめる強いメンタルを身につけて

2019年の夏休みのことです。日独フットボール・アカデミー神奈川校 (JGFA)の 練習会場であるF・T・A・Rフットサルフィールド(横浜市泉区)では、午後6時からU-12のトレーニングが行われていました。ピッチの空いているスペースでは、そのあとに練習のあるU-14のメンバーが何人か来てゆったりとした雰囲気でウォーミングアップを始めていました。そのなかに千葉龍乃介選手の姿もありました。千葉選手に声をかけると、ボールを蹴る足を止めて取材に応じてくれました。

千葉選手には、8月に入ってからすぐ、茨城県水戸市の遠征で一回話を聞いていました。けれども、そのときのインタビューテープを聞いているうちに、もうひとつだけ聞いてみたいと思うことがあったのです。
レベルアップすることの楽しさはサッカーに教えてもらった!!
――小学生のときと中学生になってからでは、サッカーに対する楽しさや考え方は変わりましたか?

その質問に千葉選手は「いつでも、サッカーで一番大切なことは楽しむことだと思います!!」と答えると、少し間を置いてから、次のように話をつづけました。

「今は小学生のときに比べると、対戦相手の選手もチームの仲間も――みんなサッカーに対する姿勢が、より真剣になっていると感じます。そのような環境でサッカーに打ち込むことで自分もレベルアップできるようになってきました」

レベルアップしたことで、サッカーの楽しさが広がった千葉選手。サッカーだけではなく、他のことに対しても「努力をしてレベルが上がれば楽しくなるに違いない」と思うようになり、何事にも前向きに取り組めるようになったと言います。

そこまで話を聞いて、このあいだ水戸でインタビューをしたときに、千葉選手が将来の目標について、ためらいなく語っていたことの“理由(わけ)”がわかったような気がしました。

「小学生のときは『とりあえずプロのサッカー選手になれればいいや』くらいの考えでしたが、JGFAに入ってからは『ヨーロッパでプレーをしたい』と思うようになりました」

 実はこれまで多くのサッカー少年に将来の夢を聞くと、ほぼ全員が「プロサッカー選手」と答えました。ところが、中学に進学してから改めて聞いてみると、思春期を迎え、これから待ち受ける受験や社会の厳しさが少しずつ見えてきたことからか、将来の夢はより堅実なものへと移り変わっていることが多いのです。だから千葉選手がジュニアユース年代に上がってから、より高みを目指そうとしてがんばれる “理由(わけ)”が知りたかったのです。
弱かったメンタルが、わずか1年でポジティブ思考に!
「――でも、小学生のときはとてもメンタルが弱かったんです」と千葉選手は振り返ります。転機となったのは中学1年生のとき、シュタルフ悠紀ヘッドコーチが監督を務める『レコスユナイテッド』の一員として訪れたスペインの地でした。

「小学6年生のときに初めてスペインに行ってサッカーをしたのですが、相手チームの選手にビビッてしまい、何もできませんでした。けれども、JGFAでサッカーをするようになり、ジュニアユースにあがってからは 『サッカーが楽しい!』という思いがすごく強くなっていました。特にバルセロナの下部組織と対戦したことが大きかったです。自分よりも実力が上の相手とやれるのがすごく楽しかったんです」

 千葉選手は小学1年生のときにサッカーを始め、ジュニア年代は地元のサッカー少年団で過ごしてきました。

「ボランティアのお父さんコーチが教えてくるようなチームでした。そのときの仲間は、ほとんどが中学の部活に入りました。でも、自分はプロのサッカー選手を目指していたので、クラブチームに入って上を目指そうと思ってJGFAを選びました。小学生のときのチームもすごく楽しかったのですが、ジュニアユースでは指導者の質やサッカーに取り組むための環境を重視しました」

小学6年生のときは弱かったメンタルが、わずか1年で「将来についての不安は全く感じません。試合のときに出会う自分よりうまい選手もライバルだと思って前向きにがんばれます!」とポジティブになり、2019年度はJGFAでU-14のキャプテンとしてチームを牽引するまでに成長しました。

千葉選手に、これまでJGFAでサッカーに取り組んできて印象に残っていることを聞いてみると「オッツェさん(フランク・オルデネヴィッツ・日独フットボール・アカデミー校長)が来日したときに僕のプレーを見てくれたのですが、そのときに『もっと球離れを速くして、前線に速く運びなさい。これからのサッカーは切り替えやスピードが大事になります』と言われました。それからはオッツェさんのアドバイスを意識しながらプレーをするようになり(球離れも)だいぶ早くなりました!」と教えてくれました 。

――そんな千葉選手ですが、家に帰ると弟と妹が待っています。二人ともまだまだ小さくサッカーは始めていませんが、千葉選手は一緒にボールを蹴ったりテレビでゲームをしたりして遊んでいるのだとか。「本人(弟)は『サッカーはやらない』と言っているんですよね。うーん、でも、そうですね――兄貴としてはやって欲しいですけどね」と照れ笑い。ピッチ上とはまた違った優しい表情を見せてくれました。